ナレーションで楽しむ 別館展示「アトリエの訪問者」
申込不要 その他
ポンポンは自分で文章を書き残すことはしませんでしたが、同時代の美術評論家や、ポンポンのアトリエを訪れた人が、ポンポンにまつわる様々なことがらを伝えています。
ポンポンの姿やアトリエの様子、制作についての考え方など、当時の新聞や雑誌、評論書からピックアップしたエピソードを、俳優・加藤亮佑さんのナレーションでお楽しみください。
*原文から聞きやすいように翻訳し、一部、言葉を補っています。
*展示ケースでは、エピソードの元になった本や記事を紹介しています。
ナレーション:加藤亮佑氏(俳優)
Episode 1 「ポンポンの姿について」
ポンポンは、小柄でもの静か、気取りがない人だったと伝えられています。
1-1 は、美術評論家ロベール・レイが記しているポンポンの様子、1-2 は、ポンポンがよく通っていた食堂の主人が語る思い出のエピソードです。
1-1
1-2
Episode 2 「ポンポンのアトリエ」
ポンポンのアトリエがあったのは、パリのモンパルナスという地区でした。1929年、ポンポンが74歳の時にアトリエを訪れた人が、ポンポンのアトリエの様子について語っています。
Episode 3 「ポンポンと鳩ニコラと≪コゼット≫」
鳩のニコラは、最初は作品のモデルでしたが、その後、アトリエで飼われ、ポンポンの相棒となりました。
鳩が、ポンポンの若い頃の作品≪コゼット≫の額に止まると、話題は≪コゼット≫へとうつります。ポンポンは、昔と作風が変わったことを語っています。
Episode 4 「動物を愛したポンポン」
ポンポンは、動物観察のため、パリの動物園に長年通いました。どうやって動物と接するのか、とたずねられ、答えています。
Episode 5 「アトリエで制作された大きな≪シロクマ≫」
ポンポンは、67歳の時に≪シロクマ≫を発表し、動物彫刻家として世に広く知られることになりました。
体長2.6mになる、その大きな≪シロクマ≫は、ポンポンの小さなアトリエで作られました。作っている最中にアトリエを訪れた雑誌の記者は、こんなことを語っています。
Episode 6 「夜のアトリエにて」
ポンポンは、アトリエの棚に、石膏や粘土で制作中の作品を飾り、アトリエを訪れた人に見せていました。
雑誌の記者が、夜のアトリエで見せてもらった感動的な光景について語っています。
出典:
1-1 Robert Rey, François Pompon, Les Éditions G. Crès & Cie, 1928.
1-2 Michelle Deroyer, «Pompon vu par sa crémière», L’intransigeant, 19 janvier 1934.
2, 3, 4 Élise-Émile Magne, «Une heure chez Pompon», ABC, août 1929, pp.271-274.
5, 6 Maximilien Gauthier, «L’Ours de Pompon», Floréal, 25 novembre 1922, p.1141.
画像:
1「戸口に立つフランソワ・ポンポン」写真
2 絵はがき「パリ、カンパーニュ=プルミエール通り」(20世紀初頭)
「パリ、カンパーニュ=プルミエール通り3番地のポンポンのアトリエ」写真 1933年撮影
3「ポンポンと鳩ニコラ」写真
≪コゼット≫(1887年、石膏)写真
4 ロベール・レイ『フランソワ・ポンポン』1928年より≪ハイエナ≫(1918年)
「パリ動物園のイノシシ」絵はがき
5 ≪シロクマ(石膏)≫(1922年)写真
6 「パリ、カンパーニュ=プルミエール通り3番地のポンポンのアトリエ」写真 1933年撮影
資料はすべて当館蔵
加藤亮佑氏 プロフィール
群馬県邑楽郡千代田町出身。ニナガワ・スタジオにて演出家、蜷川幸雄に師事。『わが魂は輝く水なり』(作:清水邦夫)など蜷川作品に出演した後、舞台、映像に出演中。
当館では、2022~24年に別館を舞台にした演劇公演に出演。
〈今後の出演予定〉『夜想』主演 ( 脚本・監督:高橋郁子 オムニバス映画『Mothers マザーズ』より) *2025 年1月下旬 都内劇場公開