開催終了 企画展
開館10周年記念 日本近代洋画にみる”自然と人間”
2011年9月17日(土) ~ 2011年11月27日(日)
平成13(2001)年10月、群馬県で2館目の県立美術館として、豊かに広がる田園と白鳥の飛来する多々良沼の近くに開館した館林美術館は、開館記念展のタイトルにも掲げた“自然と人間”をテーマとした作品収集や展覧会活動を続けてきた。人間だけが自然界の主ではないことが指摘され、自然との共生が声高に叫ばれる21世紀初頭にオープンした美術館として、このテーマは適切であったと思われる。
開館10周年を迎えるにあたり再度このテーマを掲げたが、今回は日本近代洋画に絞り込んで展覧会を計画した。すなわち、明治から大正・昭和初期までのわが国近代洋画の作品の中から風景画と人物画に焦点をあてた展覧会である。
幕末の日本に輸入された油絵の技法は、様々な西洋文化の輸入の中で、ものを見る眼差しにかかわる重要な事柄だった。眼差しの変化は、同時に芸術と社会との関係にも大きな変化を与える。いわゆる洋画のジャンルとして登場した風景画と人物画の流れをたどるとき、そこには西洋の様々な画風に影響されると同時に、“自然と人間”に対する日本人の視線の変化をも見て取ることができるだろう。
本展では、高橋由一をはじめとした明治初期の洋画に始まり、浅井忠や黒田清輝らによる洋画の定着、明治後半のアカデミズムの確立、大正期の草土社の人々による“写実”の追究と様々な個性、そして昭和初期のシュルレアリスムやフォービズムの展開へと続く日本近代洋画史の流れを追いながら、底流する“自然と人間”への関心の在り方を探った。
- 会期
- 2011年9月17日(土)~11月27日(日)
- 観覧料
- 一般800円(640円)、大高生400円(320円)
※( ) 内は20名以上の団体割引料金
※中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料。
※群馬県民の日(10月28日(金))に観覧される方は無料
※震災で避難されてきた方は無料で観覧できますので、受付でお申し出ください。 - 主催
- 群馬県立館林美術館
- 助成
- 芸術文化振興基金