ポンポンのコレクション

François Pompon Collection

ポンポンのコレクション

当館では、フランスの動物彫刻家、フランソワ・ポンポン(François POMPON, 1855-1933)の彫刻60点(大理石、ブロンズ(生前鋳造)、石膏、磁器、合金、テラコッタなど)、素描作品7点のほか、没後のアトリエに由来する多数の資料を収蔵し、コレクションの核としています。

当館がポンポンの作品を収蔵している理由は、館のテーマとの関連です。
ポンポンは、毛並みを細かく再現する写実的表現が伝統であった動物彫刻において、20世紀初め、なめらかで洗練されたフォルムの美を生み出しました。そして人物像より格が低いとされてきた動物彫刻の歴史に大きな革新をもたらしました。その歴史的意義と親しみやすい表現から、当館のテーマである「自然と人間の関わり」を探求する上で有意義な作家として注目し、作品を収集しています。(分福茶釜の伝説で知られる館林の茂林寺とポンポンは特に関係ありません。)

  • 《羽根をむしられて駆け回る雄鶏》 1910年 インク・紙
    《羽根をむしられて駆け回る雄鶏》 1910年 インク・紙
  • 《ヒグマ》 1918-1926年 ブロンズ
    《ヒグマ》 1918-1926年 ブロンズ
  • 《フクロウ》 1923年 ブロンズ
    《フクロウ》 1923年 ブロンズ
  • 《バン》 1923年頃 ブロンズ
    《バン》 1923年頃 ブロンズ
  • 《風見鶏》 1908-1932年 銅板
    《風見鶏》 1908-1932年 銅板
  • 《大鹿》 1928-1929年 石膏
    《大鹿》 1928-1929年 石膏

ポンポンの作品の多数は、ブロンズ鋳造の技法で制作されていますが、ポンポンは遺言で死後の鋳造を望まない考えを示していました。しかし当時は社会的に死後鋳造への考え方が現在と異なっていたこともあり、フランス国家も何点か死後鋳造を認めています。またポンポンが生前から親しくしていた友人で遺言執行人のルネ・ドゥムリスが進める形による死後鋳造が行われました。
当館は、こうした状況を受けて、フランスに赴き関係機関で詳細な調査を行い、またフランスからポンポンの専門家リリアーヌ・コラ氏を招聘し現物調査を行いました。そして開館以来、遺言を尊重し、展示室では生前鋳造の作品を展示しています。死後に鋳造が行われたと考えられる作品(34点)については、生前鋳造との比較や生前鋳造の遺例を見つけることが難しい作品の研究、ポンポン作品の受容の歴史など、研究に役立つ重要な資料作品として保存し、一部を「彫刻家のアトリエ」に展示しています。

*現在、展示中のポンポン作品については、コレクション展示の出品リストでご確認ください。

コレクション展示

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